アズミ・ハルコは行方不明

この小説は読んでいてスイスイと読めるストーリーだった。

 

トーリー全体的に思うことは、現代女性の想いがすごく伝わる。

地方という閉鎖された土地で、女性である故に生きづらいことが山ほどあり、思うような仕事に就けず、やっとのことで就職した先ではアホなおっさん達からのセクハラやパワハラ。新しい出会いもなく、ばかな幼馴染と関係を築くが、一方的な関係。

そんな、劣悪な環境なんか抜け出し、男に依存しないで力強く生きていけるのだという想いが伝わった。自分は男だけど、なぜか共感が持てた。

この話に出てくる男には何一つ共感は持てない。女性の想いを引立てる為だからあたりまえだけど。ばかなやつしかいなかった。

また、少女ギャング団の設定が面白かった。

男が女性を辱めるようなことばかりの社会にあって、男だけが狙われて、殴られ蹴られた上に金品を奪う。そんな、女性の社会への不満が具現化したような存在。しかも一番パワフルな女子高校生。女性の気持ちが伝わりすぎておもしろかった。

エピローグで、警察たちが200人の女子高校生達に指のピストルで撃たれていくシーンは、どんな男もいくつになっても馬鹿なやつだというメッセージなのかなと思った。

最後に、愛奈、ユキオ、学、春子、今井さん。それぞれの登場人物たちの話が伏線となって、エンディングに向けて回収される感じが個人的に本当におもしろかった。

他の山内マリコの小説を読みたい。そして、友達におすすめしたい小説である。

この本を、紹介してくれた妻に感謝します。ありがとう。

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